外壁の色は建物の印象を左右する大切な要素です。中でもブラウン(茶色)系の外壁は、戸建て住宅から店舗まで幅広く人気があります。ブラウンの外壁には落ち着きや高級感があり、「汚れが目立ちにくい」「周囲の景観に馴染みやすい」といった利点が評価されています。一方で、「無難すぎて地味になる」「似た色が多くて選びづらい」などの懸念もあり、配色次第で印象が大きく変わるため慎重な色選びが必要です。
本記事ではブラウン外壁のメリット・デメリットを解説するとともに、後悔しない色の選び方や配色のコツを詳しくご紹介します。外壁リフォームをお考えの方が理想的なブラウン外壁を実現できるよう、丁寧にポイントをまとめましたのでぜひ参考にしてください。
INDEX
ブラウン系外壁が選ばれる4つの理由

汚れや経年劣化が目立ちにくく、美観を保ちやすい
ブラウン系の外壁は土埃・泥汚れやカビ・コケが付着しても目立ちにくい特徴があります。幹線道路沿いで排気ガスによる汚れが付きやすい環境でも汚れが気になりにくく、湿気の多い場所で多少カビが生えても外観上それほど変わりません。
さらに年月が経って塗装が色あせても見た目には分かりづらく、「古びた」「汚い」という印象を持たれにくい点も利点です。ブラウンは長期間きれいな外観を維持しやすいカラーと言えるでしょう。
周囲の景観や自然に調和しやすい
ブラウン系の色味は木や土など自然の色に近いため、庭木や植栽の緑との相性が抜群です。庭のある住宅では外壁をブラウンにすることで建物と植栽が調和し、統一感のあるおしゃれな外観に仕上がります。
またブラウンは派手さがないぶん周囲の景観に溶け込みやすく、悪目立ちしない落ち着いた印象を与えます。自然環境や街並みに馴染み、周囲から浮かない安心感もブラウン外壁の魅力です。
上品さと高級感を演出できる色合い
ブラウンの外壁はシックで洗練された印象を与え、大人っぽく上品な雰囲気を演出できます。ベージュやグレーよりも重厚で高級感があり、かといってブラックほど暗く重たい印象にはならない絶妙なバランスの色です。
流行に左右されにくい落ち着いたカラーなので、時間が経っても飽きにくく長く愛せる外観になるでしょう。ブラウンの濃淡にもよりますが、渋みのある濃いブラウンなら品格と重厚感が際立ち、淡いブラウンなら柔らかく温かみのある印象になるため、好みに合わせて上品さを表現できます。
無難で失敗が少ないカラー選びが可能
ブラウンはシンプルで親しみやすい色合いのため、多くの人に好まれる傾向があります。外壁の色選びに迷ったときも定番のブラウン系を選べば大きく失敗しないと言われるほどで、派手すぎず地味すぎず程よい印象に仕上がりやすいカラーです。
流行色ではない分「選んでみたけど奇抜すぎて後悔…」という心配も少なく、長期間にわたり安定した人気を保っています。初めての外壁塗装で色に悩む方には無難で安心感のあるブラウンは有力な選択肢になるでしょう。
ブラウン系外壁のデメリット・注意点

単色だと個性が出にくく周囲に埋もれることも
汎用性が高く需要の大きいブラウンは、周辺の住宅でも使われていることが多い色です。そのため外壁をブラウン一色に塗ると「周りと同じで当たり前」「無難で特徴がない」という印象になりやすい点がデメリットです。
実際、「落ち着いているけど普通すぎてつまらない外観になってしまった」という声もあります。他の家と差別化したい・個性的なデザインにしたい場合、ブラウン1色だけの塗装は避けた方が無難でしょう。ブラウンをベースにしつつ他の色を組み合わせたり、ツートンカラーにするなどの工夫で単調さを和らげることができます。
似たような色が多く、意外と色選びに悩む
一口にブラウンと言っても明るいベージュ系から赤みのある茶色、黒に近いダークブラウンまで実にさまざまです。カタログ上でも微妙な色味の違うブラウンが多数あり、いざ「外壁はブラウン系にしよう」と決めてもどのブラウンにするか絞り込むのが大変というケースがあります。
特に色にこだわりがなく決めるのが面倒に感じる人にとっては、豊富すぎるブラウンの中から1色を選ぶ作業は負担に感じるかもしれません。小さな色見本で見た時と実際の外壁に塗った時で印象が異なることも多く、ブラウン系は色味の判断が難しい点に注意が必要です。
濃いブラウンは色あせや劣化が目立つことも
ブラウン系は汚れや色あせが目立ちにくいメリットがありますが、実は濃色になればなるほど経年劣化による変色が目立つという側面もあります。特にダークブラウンなど深い色合いの外壁では、日焼けして塗膜が白っぽく劣化した際にコントラストがはっきり現れてしまい、「ツヤが無くなって部分的に色ムラが出る」といった状態が目につきやすくなります。
このデメリットは近年性能の高い塗料であるフッ素塗料を用いるなど対策も可能ですが、できるだけ色あせの目立ちにくい中間色~淡めのブラウンを選ぶのも一つの方法です。
配色や艶加減によっては地味・派手の印象が変わる
ブラウン自体は落ち着いたカラーですが、組み合わせる色や艶あり塗料の使い方によっては想像と違う仕上がりになることがあります。例えばブラウンと近い色ばかりでまとめると単調で地味になりすぎたり、逆にブラウン塗装で艶を強く出しすぎると光の加減でテカリが目立ち派手に見えてしまうことも指摘されています。艶消しにするか半艶にするかによっても印象は変わるため、艶の度合いについても業者とよく相談しましょう。
ブラウンの外壁色選びで失敗しないためのポイント

ブラウンの色味・明度を決める
一口にブラウンと言っても、ベージュのような明るい色味からこげ茶のような濃い色味までトーンは様々です。まずは理想のイメージに近いブラウンの明度(濃淡)を決めましょう。濃いブラウンなら重厚感がありスタイリッシュで大人っぽい印象に、淡いライトブラウンなら明るく柔らかな印象で温かみを演出できます。建物のデザインや周辺環境を考慮し、「シックに見せたい」「ナチュラルにしたい」など自分の重視する雰囲気に合った濃さを選ぶと失敗が少ないでしょう。
配色バランスと差し色を工夫する
ブラウン系で塗装する際は配色のバランスにも気を配りましょう。単色塗りだとまとまりは出ますが単調になりがちなので、2~3色でのツートンカラーやアクセントカラーの活用がおすすめです。
外壁塗装には基本のカラー比率(いわゆる黄金比)という考え方があり、一般的にベースカラー:約60%、サブカラー:約30%、アクセントカラー:約10%程度に配色するとバランスが良いとされています。
定番で失敗しないのはブラウン×白の組み合わせです。落ち着いたブラウンに白を合わせるとコントラストが生まれてお互いの色を引き立て合います。また同系色であるブラウン×ベージュ(クリーム)も相性抜群で、柔らかなクリーム色がプラスされることで優しさと温かみが感じられる外観になります。
さらに個性を出したい場合はブラウン×ブラックも一案です。黒一色では重すぎるところをブラウンと組み合わせることで程よく重厚感が和らぎ、シックで高級感のある外観に仕上がります。他にもブラウン×ネイビー(濃紺)で深みのあるエレガントな印象にしたり、ブラウン×イエローで明るくポップなアクセントを加える例もあります。
いずれの場合も色の使いすぎは禁物で、全体で3色以内に抑えると統一感が保ちやすいです。例えばツートンにするなら1階部分をブラウン、2階部分を明るめの色に塗り分け、破風板や雨樋など付帯部に白や黒を配する、といった配色にするとバランスよく仕上がります。
周囲の環境・建物との調和を考える
色選びの際にはご自宅の周辺環境や景観との調和も忘れずにチェックしましょう。
例えば近隣の家々がみな真っ白な外壁の場合、自分の家だけブラウンにすると浮いて見えてしまうかもしれません。逆に北欧風の街並みなどカラフルな家が多い地域で、自宅だけブラウン系にすると無難すぎて地味に感じられる可能性もあります。
ブラウンは自然に馴染む色とはいえ環境次第で見え方が変わるため、街並みや隣家とのバランスを考慮した色決めが大切です。また、既存の屋根やサッシ枠など他の要素との調和も考えましょう。屋根が赤系の場合はブラウンとぶつかって重たい印象になることもあります。その場合は屋根塗装も合わせて検討したり、ブラウンのトーンを調整するなどの対応がおすすめです。
カラーシミュレーションやサンプルを活用する
頭の中でイメージするだけで色を決めてしまうのは危険です。カラーシミュレーションツールなどを使い、実際に自宅にブラウン系を配色したらどんな見た目になりそうか事前に確認しましょう。
最近では塗装業者がタブレット等でカラーシミュレーションを無料で行ってくれる場合も多く、「思ったより暗かった」「こんなはずじゃない」という仕上がりのズレを減らすことができます。
可能であれば塗料メーカーから取り寄せた色見本帳やA4サイズ以上の塗り板サンプルも用意してもらうことをおすすめします。小さな色見本では濃く暗く見えた色も、大きな面積に塗ると明るく薄く感じる「面積効果」という現象があります。
さらに色見本は室内だけでなく晴れた日の屋外で確認するようにしましょう。蛍光灯の下だと実際より暗く見えますが、太陽光の下では同じ色でも一段明るく感じられる傾向があります。こうした確認作業をしっかり行うことで、塗装後の後悔を防ぎやすくなります。
外壁リフォームなら「外壁カバー工法」もおすすめ!

外壁リフォームを検討中なら、外壁カバー工法も選択肢の一つとしておすすめです。カバー工法とは、既存の外壁の上に新たな外壁材を重ねて施工する方法です。
メリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
外壁カバー工法のメリットとは?
外壁カバー工法には、数多くのメリットがあります。
最大の利点は、古い外壁を撤去せずに新しい外壁材を重ね張りできるため、工期が短縮でき、費用も抑えられる点です。解体や廃材処理が少ないため、騒音やゴミも減らせ、近隣への配慮もしやすい施工方法といえます。
また、外壁が二重になることで、断熱性や遮音性が向上するのも大きな魅力です。さらに、新しい外壁材を選ぶことで、耐久性がアップし、住まい全体の美観も大幅にリフレッシュできます。
外壁に多少の劣化があっても施工できるケースが多く、大規模な修繕工事に比べて負担が少ないため、初めて外壁リフォームを検討する方にも適した工法と言えるでしょう。コストパフォーマンスと性能向上を両立したい方には非常におすすめです。
外壁カバー工法のデメリットとは?
一方で、外壁カバー工法には注意すべきデメリットも存在します。
まず、建物の重量が増加するため、構造に問題がないか事前に十分な調査が必要です。築年数が古く耐震性が低い建物では、カバー工法が適さない場合もあります。
また、既存外壁の劣化状況によっては、カバーで覆うだけでは問題が解決せず、内部で雨漏りや腐食が進行してしまうリスクもあります。さらに、外壁が厚くなることで、サッシ周りに段差が生じる、建物がやや大きく見えてしまうといった見た目上の変化も起こりえます。
施工後にトラブルを避けるためには、事前の診断と適切な施工計画が不可欠です。メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで、カバー工法を採用するか慎重に検討することが大切です。
外壁カバー工法について少しでも興味を持ったかたは、ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください!
外壁カバー工法の種類と特徴を解説!費用相場やメリット・デメリットもわかりやすく紹介
外壁のブラウン塗装・リフォームはプロに相談を!【無料見積もり受付中】
ブラウン系の外壁を検討する際は、色選びから施工方法までプロの力を借りるのが安心です。専門業者であれば豊富な施工事例から最適な配色をアドバイスしてくれるほか、カラーシミュレーションのサービスや実物サンプルの貸出なども対応してもらえます。
株式会社ジーワンテックでも、外壁塗装やサイディング張り替えなど外壁リフォーム全般のご相談を承っています。当社の強みは塗装だけでなく「外壁カバー工法」にも対応できる点です。
塗り替えによるカラー変更はもちろん、「せっかくなら外壁材ごと一新したい」「劣化が激しいので塗装よりカバー工法が適しているかも」というケースにも柔軟に対応可能です。ブラウン系サイディング材も各種取り揃えており、塗装とはひと味違った高意匠なブラウン外壁を実現することもできます。
ジーワンテックでは現地調査・お見積もりを無料で行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。専門スタッフがご自宅の状態やご要望を丁寧にヒアリングし、最適なプランとカラーコーディネートをご提案いたします。
理想の外観を実現するために、私たちジーワンテックが全力でサポートいたします。まずはお気軽に無料見積もりをご依頼いただき、憧れのブラウン外壁を手に入れましょう!
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