マイホームの外壁リフォームを検討する際、「どんな工法が良いのだろう?どの外壁材を選ぶべきか?」と悩む方は多いのではないでしょうか。本記事では、代表的な外壁リフォームの種類とそれぞれの特徴、外壁材の選び方や費用相場についてやさしく解説します。
外壁リフォームを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください!
外壁リフォームの種類と選び方|塗装・カバー工法・張り替えの特徴とメリット

外壁リフォームには大きく分けて次の3種類の工法があります。それぞれ費用や工期、仕上がりや耐久性に違いがあるため、まずは基本を押さえましょう。
外壁塗装(塗り替え)の特徴と費用|安価で手軽な外壁リフォーム

外壁塗装は、劣化した外壁の上から新しい塗料を塗って仕上げる方法です。もっとも一般的で費用が安い工法であり、色あせた外観を綺麗にし、防水性も回復して外壁の寿命を延ばせます。適切な時期に定期的な塗り替えを行うことで、家を長持ちさせる効果が期待できます。
ただし塗装は既存の外壁材の上に塗るだけなので、外壁そのものが激しく傷んでいる場合は採用できない点に注意が必要です。ひび割れが多く下地補修で対応できないほど劣化している場合などは、他の工法(後述のカバー工法や張り替え)を検討する必要があります。また耐久年数は使用する塗料によって10~25年程度と差がありますが、張り替えなど他の方法に比べると効果が持続する期間が短めです。
外壁カバー工法(重ね張り)のメリットとデメリット|耐久性と断熱性の向上

外壁カバー工法(重ね張り)は、現在の外壁の上から新しい外壁材を張り付けるリフォーム方法です。古い外壁を剥がさずそのまま活かすため、撤去処分の手間がなく工期が短いのが特徴です。既存外壁が補修不可能なほど傷んでいる場合でも、新しい外壁材を重ねることで真新しい状態にリフォームできますが、下地が傷んでいると対応できないことがあるため、事前に専門業者に診断してもらうことが重要です。塗装と比べれば費用は高くなりますが、張り替えよりは費用を抑えられる傾向があります。
カバー工法は外壁を丸ごと一新できるため耐用年数も長く、断熱性や遮音性の向上も期待できる点がメリットです。一方で、建物の構造強度が不足している場合は施工できないことがあります。重ね張りによって外壁が重くなり過ぎると耐震性に影響する恐れがあるためで、特に重い外壁材を使う場合は注意が必要です。そのためカバー工法では通常、軽量で耐久性に優れた金属系サイディング(例:ガルバリウム鋼板)などが用いられます。金属サイディングは軽く建物への負担が少ないうえ、防火性もあり錆びにくい点で優れているため、カバー工法・張り替えのどちらでも使用可能なリフォーム向き素材です。
外壁カバー工法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください!
外壁カバー工法の種類と特徴を解説!費用相場やメリット・デメリットもわかりやすく紹介
外壁張り替えの特徴と費用|劣化が深刻な場合に最適な工法

外壁の張り替え(張り直し)は、既存の外壁材をすべて撤去し、新しい外壁材に全面交換する工法です。外壁の下地まで確認し、防水シートの劣化や内部の腐食があれば修繕してから新設できるため、内部も含めて根本的に外壁をリフレッシュできるのが最大の強みです。雨漏りの原因箇所がある場合も張り替え工事であれば完全に対処できます。
ただし費用は3工法の中で最も高額になりやすく、古い外壁材の撤去・処分にコストと時間がかかるため工期も長くなります。一般に築30年以上の古い建物で外壁の傷みが深刻な場合に検討されることが多い方法です。張り替え後の耐用年数は使用する外壁材の種類により異なり、最長で50年近くに達する場合もありますが、30~40年程度が一般的な目安です。
外壁材の選び方|性能と価格から選ぶ最適な外壁材

外壁リフォームで使用できる外壁材の種類には様々なものがあります。代表的な外壁材の特徴を理解し、性能(メンテナンス性)や価格の面で自宅に合ったものを選ぶことが成功のカギです。選定の際は主に次の3つのポイントを押さえましょう。
外壁材の価格帯|予算に合わせた最適な外壁材を選ぼう
外壁材によって費用は大きく異なり、同じ面積でも価格差が数倍以上になることもあります。予算内で収まるか、目安価格を把握して選ぶことが大切です。
メンテナンス性|手間を減らす外壁材選びのポイント
メンテナンス頻度の低い素材ほど長寿命ですが、その分初期費用は高くなる傾向があります。「メンテナンスフリー」の外壁材は存在しないので、後々の手入れも考慮しましょう。
デザイン性|住まいにぴったりな外壁材を選ぶ方法
外壁材ごとに色合いや質感が異なります。仕上がりのイメージを確認し、住まいの雰囲気に合うものを選びましょう。
では主な外壁材について、それぞれの種類・特徴とおおよその価格帯を比較します。
窯業系サイディングの特徴|コストパフォーマンスに優れた人気素材

セメント質と繊維質から成る最も普及している外壁材で、日本の戸建て外壁の約8割を占めます。工場生産されたパネルを現場で張るため品質にムラが少なく、デザインや色柄のバリエーションが非常に豊富なのが魅力です。価格も比較的手頃でコストパフォーマンスに優れるため、現在新築・リフォームともに人気No.1の外壁材です。
一方でボード間の継ぎ目に充填するシーリング材のメンテナンスが7~10年ごとに必要で、ボード自体も凍害による劣化(寒冷地では壁面に水分が染み込んで凍結し塗膜が剥がれる現象)に注意が必要です。またサイディングボード自体に重量があるため、重ね張り(カバー工法)にはあまり向いていない点もデメリットです。
金属系サイディングのメリットとデメリット|耐久性に優れた外壁材

ガルバリウム鋼板など金属製の外壁材で、表面の金属板と裏面の素材(通常はポリエステルや不燃性素材)との間に断熱材が挟まれたサンドイッチパネル構造になっています。窯業系より軽量なため建物への負担が少なく、耐震性・耐火性にも優れています。錆びにくい特殊加工が施されており、凍害の影響もほとんど受けません。
価格はやや高めですが、耐用年数が長くメンテナンス頻度を減らせるためトータルコストでは有利とも言えます。重ね張りにも適した軽さを備えており、最近はリフォーム用外壁材として採用が増えている素材です。表面が傷付きやすい、塗装が経年で色あせるといった弱点もありますが、デザイン性も高くスタイリッシュな仕上がりが可能です。
モルタル外壁の特徴とリフォーム費用|デザイン自由なクラシックな外壁材

下地に金網を張り付け、その上から砂やセメントを練り混ぜたモルタルを塗りつけて仕上げる工法の外壁です。1970〜80年代の住宅で多く採用されていましたが、施工に手間がかかるため現在はサイディングに主流の座を譲っています。価格は他の外壁材に比べて安価であることが多いですが、施工には熟練した技術を要します。職人のコテさばきによって多彩な模様や質感を表現できるためデザインの自由度が高い点が特長です。
重厚感や高級感のある仕上がりになる反面、ひび割れが発生しやすく定期的な塗り直し(5~10年周期)が必要なためメンテナンス性では劣ります。現在モルタル外壁が傷んできた家をリフォームする場合、再度モルタル仕上げにするよりサイディングへの張り替えやカバー工法が選ばれるケースが一般的です。
タイル外壁の耐久性と美観|高級感を演出する外壁材

粘土や石などを高温で焼成した外壁用タイルを外壁全面に貼り付けた仕上げです。サイディングやモルタルとは一味違う重厚で高級感のある見た目になり、非常に耐久性が高いのがメリットです。雨風や紫外線による色あせ・劣化が起こりにくく、塗装のような定期的メンテナンスもほとんど必要ありません。
ただし施工費用は外壁材の中でも飛び抜けて高額で、建物自体へ荷重も大きくかかります。そのため新築時にタイル外壁のお宅以外でリフォームで採用されることは少なめですが、「初期費用が高くても長期的にメンテナンス回数を減らせる外壁を選びたい」という方には有力な選択肢です。
ALCパネル(軽量気泡コンクリート)の特徴|耐火性と断熱性に優れた外壁材

砂やセメントなどに発泡剤を加えて高温高圧で養生した軽量コンクリート系外壁材です。気泡を含む構造のため断熱性が高く耐火性能にも優れています。パネル状に工場生産されるため施工期間も比較的短く済みます。
ただし表面は無数の細かな気泡を含む素材ゆえ防水性が低く、使用する際は吸水防止の塗装が不可欠です。デザインの自由度は低くパネル継ぎ目の目地も目立ちやすいですが、凍害や塩害に強くメンテナンスを最小限に抑えられる点から海沿い地域などで採用されることもあります。日本での普及率はそれほど高くなく、施工できる業者が限られ、費用が高めになる傾向があります。
樹脂系サイディングの特徴とメリット|耐久性とデザイン性に優れた外壁材

塩化ビニル樹脂を主原料とするプラスチック系の外壁材です。北米の住宅で主流として使われており、日本でも一部で採用されています。板材自体が軽く腐食しない素材のため耐久性は高いですが、塗装ができないため色褪せた場合は張り替えが必要になります。
見た目は北米の住宅のようなナチュラルな雰囲気になり、木目柄の商品もあります。国内ではシェアが低いため施工できる業者や選べるデザインが限られる点と、国内生産が少ない関係で価格が割高になりやすい点には留意しましょう。
木質系サイディングの特徴|自然素材ならではの風合いとメンテナンス方法

杉板など天然の木材を用いた外装板で、独特の暖かみや経年による風合い変化を楽しめる素材です。自然素材ならではの高級感がありますが、防火上の制約から使用できる建物用途が限られます。
防火基準に関しては地域ごとに異なりますので、事前に自治体の規定を確認することが重要です。定期的な塗装などメンテナンスを怠ると腐食やシロアリ被害のリスクがあるため注意が必要です。また見た目を美しく仕上げるには高度な施工技術が求められるため、対応できる職人や業者が少なく費用も高めです。
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今回ご紹介したように、外壁リフォームの際には外壁材の種類や工法など、考えることがたくさんあります。どの方法でリフォームすれば良いか迷う方も多いのではないでしょうか。
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