外壁によく使用されているモルタル素材。聞いたことはあるけれど、どのような素材でどのようなメンテナンスをすれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、知らなければ損する、外壁モルタルのメリットやデメリットを紹介します。ぜひ外壁リフォームの参考にしてみてください。
INDEX
モルタル外壁の特徴とは?
モルタル外壁は、セメント・砂・水を混ぜた素材で形成され、古くから日本の住宅に多く使用されてきた外壁材です。
日本では1923年の関東大震災をきっかけに、不燃性を理由にモルタルが普及し、特に1990年頃までは主流の外壁材とされていました。モルタルは不燃性や耐火性が高く、火災の多かった当時の日本で広く支持を集めた歴史があります。
施工法としては、まず木製の下地板である「木摺り」を外壁の下地に張り、防水シートや金網(ラス)を重ね、その上にモルタルを職人の手で丁寧に塗布していきます。仕上げには、リシンやスタッコといった仕上げ材が使用され、外観を美しく整えると同時に耐久性や防水性も強化されます。
なお、このモルタル外壁は、現在のサイディング外壁のようなボードを並べて施工する方法とは異なり、独自の仕上がりを出すため、職人の手による丁寧な施工が求められるのが特徴です。
職人技の要る仕上げが生み出す温かみや高級感が、モルタル外壁の魅力のひとつでもあり、現在でも根強い人気を保っています。
モルタル外壁のメリット
モルタル外壁の主なメリットには、耐火性や耐久性が挙げられます。
前述のように、日本でモルタルが普及した理由は、火災による被害を最小限に抑えるためです。モルタル外壁は、不燃性の高いセメントと砂で構成されており、木造建築が多かった日本で火災対策として広まりました。
また、継ぎ目がないため美しい外観を保つことができ、見た目の統一感と高級感を兼ね備えています。現在主流のサイディング外壁はボード同士をシーリング材で接合しますが、この継ぎ目部分が経年劣化しやすく、補修が必要です。
さらに、モルタル外壁はシーリング材を用いないため、継ぎ目からの劣化が少なく長持ちしやすいのが利点です。モルタル外壁はデザイン性にも優れており、リシンやスタッコといった多様な仕上げ方法を用いることで、住宅の外観に合わせた独自の表情を引き出すことができます。職人の手仕事による細やかなデザインが可能なため、サイディングでは味わえない温かみや風格を醸し出すことができるのもメリットのひとつです。
モルタル外壁のデメリットと劣化症状
一方で、モルタル外壁にはいくつかのデメリットもあります。
もっとも一般的な欠点として、ひび割れが生じやすいことが挙げられます。モルタルは、湿度や温度の変化、あるいは地震によって表面に「クラック」と呼ばれる細かいひびが入ることがあり、このひび割れを放置すると、そこから雨水が浸入して劣化が加速してしまいます。モルタル自体の防水性が低いため、ひび割れが発生した場合は早急に補修が必要です。目安として、ひび割れの幅が0.3mm未満の場合は、しばらく様子を見ても問題ない可能性が高いですが、0.3mm以上の場合は補修を検討する必要があります
また、モルタル外壁は凹凸のある表面仕上げが多いため、汚れやカビ・コケが発生しやすいという点もデメリットです。特に湿気の多い北側や1階部分は、苔や藻が根を張りやすく、美観が損なわれるだけでなく、根が外壁に浸透して劣化が進む場合もあります。
さらに、紫外線の影響で塗膜が劣化する「チョーキング現象」も発生しやすいです。外壁を触った際に手に白い粉が付く場合は、塗膜の防水効果が低下している兆候であり、塗り替えのタイミングと考えられます。
モルタル外壁のメンテナンス方法
モルタル外壁は、定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、その美しさと耐久性を保つことが可能です。
ひび割れに対しては、幅や深さに応じて「ヘアークラック」や「構造クラック」に分類され、必要に応じてシーリング材や塗料で補修が行われます。
ヘアークラックとは、幅0.3mm以下、深さ4mm以下のクラックを指します。緊急性は低いですが、経過観察が必要なひび割れのことです。
構造クラックとは、幅0.3mm以上、深さ4mm以上のクラックを指します。放置すると雨水浸入のリスクがあるため、早急な補修が必要です。
また、モルタル外壁の劣化を防ぐためには、弾性や微弾性の塗料で塗装を施す方法が有効です。弾性塗料は、外壁に発生するひび割れに追随する柔軟性を持っているため、ひび割れの拡大を防ぎ、耐水性を強化する役割を果たします。通常の塗料よりも耐久性が高く、ひび割れから雨水が浸入して外壁が劣化するリスクを軽減できます。
これにより、モルタル外壁のメンテナンスコストを抑え、長持ちさせることが可能です。しかし、メンテナンスの頻度が高いため、費用がかさむという難点もあり、長期的に維持管理するためのコストは考慮しておく必要があります。
リフォームには外壁カバー工法もおすすめ
劣化が進行したモルタル外壁に対する対策として、近年注目されているのが「外壁カバー工法」です。
外壁カバー工法とは、既存の外壁の上から新しい外壁材を取り付ける施工法で、古い外壁を剥がさずに行うため、工期が短縮され、費用も削減できるのがメリットです。断熱材を一緒に設置することで、断熱性や遮音性が向上し、さらに防水性も強化されるため、室内環境の快適さが増します。
サイディングや金属パネルを使用することで、外観をモダンにリニューアルできるほか、定期的な塗り替えや補修が不要になるため、長期的に維持コストを大幅に削減できる点も大きな魅力です。特に、頻繁にひび割れや汚れが目立つモルタル外壁には、外壁カバー工法が効果的であり、長期的にメンテナンスコストを抑えつつ、耐久性の向上が期待できます。
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外壁リフォームは株式会社ジーワンテックまで
株式会社ジーワンテックは、モルタル外壁に対して最適なカバー工法をご提案する外壁専門のプロフェッショナル集団です。「感謝」「真っ直ぐ」「誠実」を企業理念に掲げ、長年培ってきた確かな技術と誠心誠意の対応で、お客様の大切なお住まいに真摯に向き合います。
カバー工法においては、下地の調整から本体の取り付け、付帯部分の丁寧な塗装まで、すべての工程において妥協を許さない工事品質を追求しています。また、長期保証制度を設けており、施工後も最長10年間の安心をお届けします。ジーワンテックでは、お客様のご要望に耳を傾け、住まいの状態をしっかりと診断しながら、最適な施工プランをご提案いたします。
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