【完全解説】外壁水切りの劣化症状と修理方法|放置すると危険な理由とは?

外壁の水切りは住宅を水から守る重要な部材ですが、劣化を放置すると基礎の腐食やシロアリ被害を招きます。

そこで本記事では水切りの役割や劣化症状、最適なメンテナンス方法と費用相場について詳しく解説します。

ぜひ最後までご覧ください!

水切りとは?外壁での役割と重要性

水切りとは、住宅の基礎と外壁の間や窓枠の下部分に取り付けられる細長い仕切り板(板金)のことを指します。

主にスチール、ステンレス、アルミといった素材で作られており、外壁や基礎部分への雨水の侵入を防ぐために設置されます。普段目立たない部材ですが、住宅の寿命を左右するほどの重要な役割を果たしています。

水切りの主な役割は次の4つです。

雨水の侵入を防止する

水切りの役割の1つ目は、雨水の侵入を防止することです。

外壁に降った雨水は壁をつたって下方向に流れますが、水切りがないとその水が直接基礎部分に当たってしまいます。コンクリート製の基礎は吸水性が高いため、雨水が浸入すると基礎の劣化や腐食が進行します。

また、室内への雨漏りの原因になることもあります。水切りが雨水を外側へ逃がすことで、基礎や外壁の劣化を防ぐ役割を果たしています。

シロアリ被害のリスク軽減

水切りの役割の2つ目は、シロアリ被害のリスク軽減です。

基礎部分に水が浸入すると湿度が高まり、シロアリが発生しやすい環境になります。シロアリは木材を浸食し、住宅の土台や構造に深刻なダメージを与えます。

水切りが適切に設置されていれば湿気の影響を最小限に抑え、シロアリ被害のリスクも軽減できます。

雨だれや汚れの防止

水切りの役割の3つ目は、雨だれや汚れの防止です。

外壁を流れ落ちる雨水が直接基礎や土台部分に落ちると、雨だれの跡が残りやすくなります。特に金属サイディングや塗り壁の場合、汚れが目立ちやすく美観を損なうこともあります。

水切りによって水の流れをコントロールすることで、外壁や基礎の汚れを防ぎ、住宅の美観を維持する役割も担っています。

通気性の確保

水切りの役割の4つ目は、通気性を確保することです。

サイディング外壁の場合、水切りと外壁材の間には隙間が設けられています。この隙間は通気口として機能し、外壁内部の湿気を外に逃がす役割を果たしています。

間違ってこの隙間をシーリング材で埋めてしまうと、湿気や結露がこもり、サイディングそのものが傷んでしまうリスクが高まります。

このように、外壁水切りは「住宅を水や湿気から守る」という非常に重要な役割を担っています。見た目には小さな部材ですが、雨水の侵入を防ぎ、住宅全体の耐久性を維持するために欠かせない存在です。定期的な点検とメンテナンスで水切りの機能を保つことが、住宅を長持ちさせる秘訣となります。

外壁水切りのよくある問題点と劣化症状

外壁の水切りは、住宅の基礎や外壁を水から守る役割を果たしていますが、長年使用していると劣化や破損が起こりやすくなります。水切りの劣化は見逃されがちですが、放置すると住宅全体の耐久性に大きな影響を及ぼすため、早期に症状を見極め、対処することが重要です。

水切りのよくある問題点と劣化症状は次の通りです。

劣化症状症状例対処法
色あせ、サビ表面が色あせてサビが発生している再塗装(サビを落として塗装)
へこみ、変形車や自転車がぶつかり、水切りがへこんでいる軽度:パテ補修+塗装重度:交換
破損、穴あき大きな亀裂や穴があり、水が侵食している水切り交換

それぞれ詳しく紹介していきます。

色あせやサビの発生

水切りが金属製(スチールや鉄)である場合、サビが発生しやすくなります。雨水や湿気に長時間さらされることで、表面の塗装が劣化し、サビが発生します。さらに放置すると、サビが進行して水切りに穴が空いてしまい、その隙間から雨水が侵入するリスクが高まります。

対処法として、早期であれば再塗装で修復可能です。サビをしっかりと落とし、防錆処理を施した後、耐久性の高い塗料(シリコン系やフッ素系)で塗装します。

へこみや変形

水切りは住宅の低い位置に設置されているため、車や自転車、重い物が当たってへこみや変形が発生しやすい箇所です。軽度なへこみであれば見た目の問題だけですが、大きく変形すると水切りと外壁の間に隙間が生まれ、そこから雨水が侵入する危険があります。

対処法としては、軽度の場合はパテ補修と塗装で対応可能です。変形が大きい場合は水切りの部分交換が必要です。

破損や穴あき

長年の経年劣化や強い衝撃によって、水切り自体が割れたり穴が空いたりすることがあります。破損すると本来の役割を果たせなくなり、雨水が基礎や外壁内部に直接当たり、住宅の劣化を進行させる原因となります。

対処法としては塗装や補修では対応できないため、劣化した部分を交換する必要があります。

外壁水切りの劣化は初期症状のうちに気づけば再塗装や部分補修で修復できますが、放置すると住宅全体にダメージが及ぶ危険性があります。色あせやサビ、へこみ、破損など、症状に応じた対策を行い、水切り本来の機能を維持することが住宅の寿命を延ばす鍵です。定期的な点検と早めのメンテナンスを心がけましょう。

外壁水切りのメンテナンス方法と費用相場

水切りのメンテナンス方法は主に「再塗装」「パテ補修」「交換」の3つがあり、劣化の程度や素材に応じて適切な処置が必要です。以下で具体的なメンテナンス方法と費用相場を解説します。

水切りの再塗装(色あせ・サビの修復)

水切りの塗装が剥がれ、色あせやサビが見られる場合に行うメンテナンスです。

表面のサビや汚れをしっかりと落とした後、下塗りに「エポキシ系サビ止め塗料」を塗布し、サビの進行を防止します。最後は耐久性のある上塗り塗料(シリコン系・フッ素系)で仕上げる方法です。

費用相場は水切りの長さが20~35メートルの場合、1メートルあたり300円~500円が相場です。
例えば、鉄製の水切り30mを塗装する場合には500円 × 30m = 15,000円(下地処理込み)程度かかります。

パテ補修+塗装(へこみ・軽度の破損)

物理的な衝撃で水切りにへこみや傷がある場合に行うメンテナンスです。

へこんだ部分に「パテ」を盛り付け、乾燥後に表面を研磨して平滑にした後、再塗装を施して防水性と見た目を復元します。

費用相場は10,000円~50,000円程度です。
軽度なへこみや傷であれば部分補修で済むため、費用を抑えられます。ただし、施工箇所が広い場合や傷が深い場合は費用が高くなる傾向にあります。

水切り交換(重度の破損・穴あき)

水切りに大きな穴や亀裂があり、補修では対応できない場合に行うメンテナンスです。

既存の水切りを撤去し、新しい水切りを取り付けます。その後隙間にシーリング材を充填して防水性を確保します。

費用相場は50,000円~100,000円程度です。ただし、建物全体の水切りを交換する場合には、500,000円〜1,000,000円程かかる場合もあります。
また水切りの交換費用は、部材の種類や長さ、施工のしやすさによって異なります。

例えば、一般的な鉄製の水切りを全交換する場合(30m)は、部材費+施工費 = 約60,000円~見積もっておくと安心です。

効率的なメンテナンスのポイント

水切りの補修や交換を単体で行う場合、人件費や施工準備費用が割高になりやすいです。外壁塗装や屋根のメンテナンス時に同時施工することで、足場費用の節約と施工の効率化が図れます。

通常、足場設置費用は20~25万円かかりますが、外壁塗装と一緒に施工すれば1回分の足場代で済みます。

また、外壁や付帯部分の補修をまとめて行うことで、工期短縮と費用の削減が可能です。

水切りだけでは解決しない時は?外壁カバー工法がオススメ

外壁カバー工法とは既存の外壁を撤去せず、その上から新しい外壁材を取り付ける工法です。水切りや外壁の劣化に合わせて、外壁全体を一新する方法として注目を集めています。

外壁カバー工法には、水切り部分を含め、外壁からの雨水侵入リスクを大幅に軽減したり塗装や部分修理を繰り返すよりも長期的なコストを抑えられたりするメリットがあります。

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