家の外観を決める要素のひとつとして、外壁のデザインや素材選びはとても重要です。しかし、外壁の役割はそれだけではありません。雨風や紫外線から家を守り、耐久性や断熱性を高める役割を果たすため、適切な外壁材を選ぶことが、快適な住環境を維持するための鍵となります。
しかし、外壁材にはさまざまな種類があり、価格や耐久性、メンテナンスの手間がそれぞれ異なります。そのため、どの外壁材を選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、現在主流となっている外壁材の種類とそれぞれの特徴について解説し、外壁を選ぶ際に押さえておくべきポイントをプロが詳しくご紹介します。
外壁選びで後悔したくない方、必見です!
外壁の選び方のポイント3選

外壁を選ぶ際には、耐久性やメンテナンスのしやすさ、コスト、デザイン性といった複数の要素を考慮することが重要です。そこで、ここからは外壁を選ぶ時のポイントを3つ伝授します!
選び方①:価格と耐久性のバランスを考える
まず、耐久性については、外壁は雨風や紫外線にさらされ続けるため、長期間にわたって劣化しにくい素材を選ぶことが求められます。例えば、タイルや金属系サイディングは耐久性が高く、定期的な塗装の必要がほとんどないため、長期的に見てコストを抑えられるメリットがあります。一方で、モルタルや窯業系サイディングはひび割れや色あせが起こりやすいため、一定の周期で塗装や補修が必要になります。
メンテナンスのしやすさも外壁選びの重要なポイントです。外壁材によっては、シーリング(目地のコーキング)の打ち替えが必要なものがあり、例えば窯業系サイディングは10年ごとにメンテナンスが推奨されています。一方で、タイルは目地の補修は必要ですが、外壁材自体のメンテナンスはほとんど不要なため、維持管理の手間を減らしたい人に向いています。
コスト面では、初期費用とメンテナンス費用を合わせて考えることが大切です。一般的に、初期費用が安い窯業系サイディングやモルタルは、後々の塗装や補修が必要になるため、長期的なコストを考えると必ずしも経済的とは言えません。一方、タイルや金属系サイディングは初期費用が高めですが、メンテナンスの頻度が少なく、結果としてランニングコストを抑えることが可能です。
選び方②:立地条件に適した外壁材を選ぶ
外壁材を選ぶ際には、家が建つ立地条件に適したものを選ぶことが重要です。
例えば、湿気の多い地域ではカビや藻が発生しやすいため、セルフクリーニング機能を持つ窯業系サイディングやタイルがおすすめです。
寒冷地では凍害を防ぐため、吸水しにくい金属系サイディングや樹脂系サイディングが適しています。
また、海沿いの地域では塩害の影響を受けやすいため、耐食性の高いガルバリウム鋼板やタイルが適しています。
このように、外壁材の特徴と環境条件を考慮することで、より快適で長持ちする住まいを実現できます。
選び方③:デザイン性で選ぶ
デザイン性も外壁選びにおいて欠かせない要素です。外壁は建物の印象を大きく左右するため、和風、洋風、モダンなど自分の好みに合ったデザインを選ぶことが大切です。
窯業系サイディングはデザインやカラーのバリエーションが豊富で、さまざまな雰囲気の家に対応できます。
一方、タイルは高級感のある仕上がりになりやすく、ガルバリウム鋼板などの金属系サイディングはシャープでスタイリッシュな印象を与えます。
外壁の主な種類と特徴

次に現在主流となっている 代表的な外壁材の種類と特徴 を見ていきましょう。
① 窯業系サイディング|最も普及している外壁材

窯業系サイディングは、日本国内の住宅において最も広く普及している外壁材です。特に、デザインの豊富さとコストパフォーマンスの高さが人気の理由となっています。
窯業系サイディングはセメント質と繊維質を主成分とし、工場で生産されるため品質が安定しており、施工も比較的容易です。表面にはレンガ調や木目調、石目調などさまざまなデザインが施されており、洋風・和風・モダンといった多様な住宅スタイルに対応できます。
価格も比較的手頃で、一平方メートルあたり三千円から五千円程度とされています。ただし、シーリング部分の劣化が進みやすく、防水性を維持するためには七年から十年ごとに塗装などのメンテナンスが必要です。耐久性と美観を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
② 金属系サイディング|耐久性と断熱性に優れる

金属系サイディングは、耐久性や断熱性に優れた外壁材として注目されています。特に、軽量であるため建物への負担が少なく、耐震性に優れている点が大きなメリットです。
主な素材にはガルバリウム鋼板やアルミニウム合金が使われており、窯業系サイディングと比べてひび割れが起こりにくく、凍害のリスクも低いとされています。また、表面には断熱材が施されているため、室内の温度を安定させやすく、夏は涼しく冬は暖かい快適な環境を保つことができます。金属特有のスタイリッシュなデザインも特徴の一つで、シンプルモダンな住宅に適しています。
ただし、金属であるため表面に傷がつくとサビの原因になる可能性があり、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンス周期は十年から十五年と比較的長めですが、外壁の状態を確認しながら適切な補修を行うことが重要です。
③ モルタル|塗り壁の質感が魅力

モルタルは、セメントと砂を水で練り合わせた外壁材で、独特の塗り壁の質感が魅力です。窯業系サイディングや金属サイディングのようなパネル型の外壁とは異なり、現場で職人が手作業で塗り仕上げるため、自由度の高いデザインが可能です。
リシン仕上げやスタッコ仕上げ、吹き付けタイルなど、さまざまな施工方法があり、それぞれ異なる表情を演出できます。さらに、継ぎ目がなく、一体感のある美しい外観を実現できる点も特徴の一つです。
ただし、モルタルはひび割れが発生しやすく、特に乾燥や地震の影響を受けやすいため、適切なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスの目安は十年に一度程度で、塗装の塗り替えやクラック(ひび割れ)の補修が必要になります。近年では、耐久性の向上を目的に弾性塗料を用いた施工方法も増えており、ひび割れを軽減する工夫も進んでいます。
④ タイル|高級感とメンテナンス性を重視する方に

タイル外壁は、高級感のある外観と優れたメンテナンス性を兼ね備えた外壁材として人気があります。粘土や無機質の原料を高温で焼き固めた素材であるため、非常に硬く耐久性が高く、傷や摩耗がつきにくいのが特徴です。
また、吸水率が低く、雨水による劣化やカビの発生を防ぐため、長期間美しい外観を維持できます。さらに、紫外線による色あせにも強いため、経年劣化が少なく、外壁材としての寿命が長い点も魅力です。
ただし、タイル外壁は初期費用が高く、一般的な窯業系サイディングの約2倍のコストがかかることがデメリットとして挙げられます。また、施工には高い技術が求められるため、確かな実績を持つ業者に依頼することが重要です。メンテナンスに関しては、タイル自体の補修はほとんど不要ですが、目地のコーキング部分が劣化しやすいため、約10年に一度の補修が推奨されています。
外壁リフォームを検討している方へ|カバー工法のすすめ

築年数が経過し、外壁のメンテナンスやリフォームを考えている場合、「外壁カバー工法」という選択肢が非常におすすめです。
外壁カバー工法とは、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ね張りするリフォーム方法であり、解体作業が不要なため、通常の張り替え工事よりも費用を抑えることができます。また、工期が短く、一〜二週間程度で施工が完了するため、住みながらリフォームできるのも大きな利点です。さらに、外壁が二重構造になることで断熱性や遮音性が向上し、住宅全体の快適性が高まる効果も期待できます。
外壁カバー工法に適した外壁材として、「金属サイディング(ガルバリウム鋼板など)」や、「窯業系サイディング」が挙げられます。
金属サイディングは、軽量で建物の負担を抑えられるメリットがあります。
窯業系サイディングは、デザインが豊富なので外壁の個性を重視したい方におすすめです。
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外壁のリフォームを検討する際には、見た目の美しさだけでなく、耐久性やメンテナンス性、そして費用対効果などを総合的に考慮することが重要です。これまでご紹介してきた外壁材の種類や選び方のポイントを踏まえ、最適なリフォーム方法を選択することで、長く快適に住み続けることが可能になります。
株式会社ジーワンテックでは、外壁の状態をしっかり診断した上で、お客様のご要望に合わせた最適な解決策をご提案いたします。住宅のプロフェッショナルとして、誠実な対応と確かな技術で、安心してお任せいただけるリフォームを実現いたします。
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