外壁をツートンカラーに塗り分けると、家の雰囲気がグッとおしゃれになると人気です。「個性的な外観にしたいけれど、色の組み合わせ次第ではダサくならないかな?」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、外壁をツートンカラーにするメリットやデメリット・注意点を解説し、失敗しない色選びのコツをご紹介します。実際にツートンカラーで施工した事例や、外壁リフォームの一つであるカバー工法についてもわかりやすく説明しますので、ぜひ最後までお読みください。
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外壁ツートンカラーのメリットとおしゃれに見える理由

まず、外壁をツートンカラーにする主なメリットを見てみましょう。ツートンカラーとは、外壁に2色の色を使う塗装・仕上げ方法です。単色仕上げに比べてデザインの自由度が高く、個性を出しやすいことから、外観にこだわる方に人気があります。実際、2色を組み合わせて塗装することで他にはない雰囲気を演出でき、周囲の家と同じ色でも組み合わせ次第で違った印象にすることができます。周りの家と被らないデザインにしやすいため、存在感のあるおしゃれな家にしたい方にはおすすめの塗り方です。
また、色の配分や組み合わせによって、建物にメリハリを持たせたり、高級感や落ち着きといったイメージづくりができるのもツートンカラーの魅力です。例えばグレーやブラウン系の2色でまとめると上品で落ち着いた印象になりやすく、モダンで高級感のある外観を目指す方に人気です。
逆に白と鮮やかな色を組み合わせれば明るくメリハリのあるモダンデザインに、淡いベージュとブラウンなら温かみがあり安心感のある印象にできるなど、配色次第で自由に演出できます。こうしたデザイン性の高さが、外壁ツートンカラー最大のメリットと言えるでしょう。
外壁ツートンカラーのデメリットと注意点

メリットの多い外壁のツートンカラーですが、注意しないとデメリットもあります。最大の注意点は、色選びや配色バランスを間違えると「ダサい」印象になってしまう可能性があることです。好きな色をただ2色塗れば必ずおしゃれになるわけではなく、相性やバランスを考えないと外観に統一感がなくちぐはぐに見えてしまいます。
特に注意したいのは色同士の相性です。例えば寒色系と暖色系など真逆の色味を組み合わせると、それぞれ単体では素敵な色でもお互いの良さを打ち消してしまいがちです。また、両方の色を鮮やかすぎる色(彩度の高い色)にするのも避けましょう。派手な色同士だと外壁全体がゴチャゴチャした印象になり、「かっこいい」とは言い難い仕上がりになってしまいます。面積が大きい外壁では、鮮やかな色は想像以上に目立ってしまうため、少なくとも一方は落ち着いた色や淡い色にするのがポイントです。
さらに、周囲の景観との調和も大切な注意点です。周りの住宅街が落ち着いた色合いなのに自分の家だけ原色に近い派手な配色にしてしまうと、悪目立ちして浮いて見えてしまいます。「周りから浮いている=ちょっと残念なデザイン」と感じる人も多いので、ツートンカラーを選ぶ際は近隣の建物や景観とのバランスも考えましょう。せっかくおしゃれなツートン外壁にしても、ご近所から浮いてしまっては後悔しかねません。
色選び以外では、ツートンカラーは単色塗りに比べて配色の計画や施工の手間が増える点もデメリットです。色ごとに塗り分ける範囲を決めたり、塗装の場合はマスキング作業が必要になったりするため、施工期間や費用が若干増える可能性があります。ただし、塗料を2種類使うからといって費用が単純に倍になるわけではないのでご安心ください。施工面積や使う材料によって費用は決まるため、通常はツートンだから極端に高額になることはありません。よほど複雑なデザインでない限り、単色塗装と大きな差は出ないケースが多いです(レンガ調やタイル調の素材を組み合わせる場合はその分割高になります)。
外壁ツートンカラーの失敗しない色の選び方

それでは、ツートンカラーの色選びで失敗しないためのコツを具体的に見ていきましょう。色の選定では「どの2色にするか」「2色の配分をどうするか」「最終決定前に確認すべきこと」が重要です。それぞれポイントを押さえて、理想通りのツートン外壁に仕上げましょう。
色の組み合わせでおしゃれに見せるコツ
まず色の組み合わせ方です。おしゃれなツートンにするためには、色同士の相性が良い組み合わせを選ぶことが大前提になります。失敗が少ない定番の組み合わせとしては、「同系色同士」があります。これは、似た系統の色で濃い色と淡い色を組み合わせる方法です。
例えばダークブラウン×ベージュやネイビー×水色のように、同じ系統の濃淡2色にすると統一感が出て落ち着いた印象になります。好きな色がはっきり決まっている場合は、その色を基調に明るさ違いの2色を選ぶとよいでしょう。同系色でまとめるとお互いの色がケンカせず、それぞれの良さを活かした組み合わせにしやすいです。
次に「白+別の色」の組み合わせもおすすめです。白は無彩色(色味を持たない色)でどんな色とも調和しやすく、組み合わせても違和感が出にくい万能選手です。迷ったときは一方を白系にすると失敗しにくくなります。白ともう一方の有彩色(赤や青など色味のある色)を組み合わせれば、明るさと色味のバランスが取りやすく、メリハリのあるおしゃれな外観になりやすいです。実際に人気の配色を見ても、「白×黒」「白×ブラウン」「クリーム×グレー」など片方が白・アイボリー系のツートンは定番となっています。
さらに、「色×柄(パターン)」という組み合わせも個性的です。これは一方の外壁にレンガ調や石目調など素材の柄を取り入れる方法で、もう一方を単色の塗りと組み合わせます。たとえば上部をベージュの塗り壁、下部をレンガ調サイディングにするようなケースです。柄の入った外壁材を部分的に使うと重厚感や高級感が生まれ、より存在感のあるおしゃれなツートンに仕上がります。ただし柄物は主張が強いので、組み合わせる色はシンプルにするなどバランスを考えることが大切です。
以上のように、「同系色でまとめる」「白×○○色にする」「色×柄にする」といった組み合わせパターンを参考にすると、おしゃれに見える配色を選びやすくなります。落ち着いた印象にしたいなら同系色、メリハリを出したいなら白+別の色、個性的にしたいなら色+柄、というようにコンセプトに合わせて決めると良いでしょう。
配色比率と全体のバランスを整える方法
次に、選んだ2色をどのような比率で配分するかも重要です。ツートンカラーでは一般的に「6:4」や「7:3」程度の比率で塗り分けるとバランスが良いと言われます。半分ずつ(5:5)にするとメリハリがなく単調に見えがちなので、どちらかをメイン、もう片方をサブと考えて塗り分けるのがコツです。
例えば外壁の大部分(約70%)をベースカラーとし、残り30%前後を別の色でアクセントにすると、お互いの色が引き立ちやすくなります。どうしても50:50に近い分量で使いたい場合でも、境目に白いラインを入れるなど工夫してメリハリをつけると良いでしょう。
さらに、家全体のカラーバランスも忘れてはいけません。外壁の2色だけでなく、屋根や玄関ドア、窓サッシ、雨樋なども含めて建物全体で3~4色程度に収めると統一感が生まれます。外壁だけで2色使う場合、屋根や窓枠などを含めて合計の色数が5色以上にならないよう意識しましょう。色数が多すぎるとごちゃついた印象になりやすいので、家全体で使う色を絞り込むことがポイントです。
例えば、外壁をツートンにする場合は屋根やサッシはできるだけ外壁のどちらかの色に近いものや無彩色に揃えるといった配慮をすると、全体にまとまりが出ます。逆に、ツートンの外壁にさらに目立つ別色の屋根やカラフルな玄関ドアなどを合わせてしまうと統一感が失われてしまいます。家全体で見て3~4色以内に収めるよう計画すると、スタイリッシュな外観に仕上げることができますよ。
色選びで後悔しないための具体的注意点
最後に、実際に色を決定する際の具体的な注意点です。ツートンカラーに限らず外壁の色決めでは、「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために事前にできる工夫があります。
まず、小さな色見本だけで決めないことが大切です。カタログや色見本帳で見た時の色と、外壁全体に塗装された時の色では印象がかなり異なります。小さなサンプルでは落ち着いて見えた色が、大面積に塗ると思ったより明るく感じることもありますし、その逆もあります。「カタログで選んだ色と塗ってみた色が全然違ってショック…」という失敗例も少なくありません。対策として、業者にお願いして実際の塗料で塗った見本板(大きめの板)を見せてもらったり、試し塗りを一部してもらうと良いでしょう。できればA4サイズ以上の大きさで色味を確認しておくと安心です。
次に、可能であればカラーシミュレーションを活用しましょう。最近はリフォーム会社や塗装会社で、パソコン上で住宅の写真に色を当てはめて仕上がりイメージを見せてくれるカラーシミュレーションサービスがあります。シミュレーション画像を確認すれば、2色の配色バランスや周囲の景観との調和もイメージしやすくなります。特にツートンカラーは塗り分け位置(上下で色を分けるか、縦に分けるか等)によっても印象が変わるため、そうしたデザインパターンも含めてシミュレーションで検討すると安心です。
そして、前述のように周辺環境との相性も忘れずチェックしましょう。シミュレーションや色見本を確認する際は、実際のご自宅を取り巻く景色の中でその配色がどう映るかも意識してみてください。ご自宅だけを見ると素敵な色でも、周囲の住宅や景観と照らし合わせると派手すぎないか、浮いて見えないかを確認することが大切です。また、地域の景観条例などがある場合は使える色に制限があるケースもありますので注意しましょう。
最後に、色選びに悩んだらプロの意見を聞くことも有効です。経験豊富な塗装業者やリフォーム会社なら、過去の施工事例も踏まえて最適な色選びをアドバイスしてくれます。自分だけで決めきれない場合は、遠慮なく専門家に相談してみてくださいね。
ツートンカラー外壁の施工事例紹介
ここからは、実際に外壁をツートンカラーにリフォームした施工事例を3つご紹介します。それぞれ異なる配色や工法で仕上げた事例を参考に、ツートン外壁のイメージを膨らませてみましょう。
事例1:黒と白のツートンでシンプルモダンに一新

「家の外観イメージを一新したい」という依頼で行った事例です。既存の外壁の上から新しい外壁材を貼るカバー工法を採用し、ガルバリウム鋼板という金属サイディングを重ね張りしました。素材特有のシャープな質感を活かし、色は黒×白のモノトーンでまとめています。
黒をベースに白を組み合わせたことでメリハリの効いたシンプルモダンな外壁に仕上がりました。カバー工法により短工期で施工でき、まるで新築のようなスタイリッシュな外観へ生まれ変わった事例です。
事例2:ベージュ系の暖色に白アクセントを効かせたおしゃれ外観

経年劣化で外観が色あせてきたため外壁塗装で綺麗にしたい、と依頼を受けた事例です。同時にエクステリアや玄関ドアのリフォームも行い、外まわりをトータルでおしゃれに一新しました。外壁は、もともとグレーとブルーの寒色系でしたが、新しく作り変えた門まわりなどと調和するようベージュ系の暖色に塗り替えました。
さらに境目には白のライン(セパレーションカラー)を入れてアクセントにし、清潔感も演出しています。温かみのあるベージュに白が映えることで明るく優しい印象となり、周囲の景観にも馴染むおしゃれなツートン外壁に仕上がった事例です。
事例3:既存の一色外壁をカバー工法でブラウン×ベージュの落ち着いたツートンに

「外壁にヒビが入って雨漏りしている部分を修繕しつつ、外観も綺麗にしたい」というご要望で施工した事例です。ひび割れ補修後、既存の外壁の上から金属サイディング板を重ね張りして仕上げました(カバー工法)。以前は外壁がベージュ一色でしたが、新しい外壁材ではブラウンとベージュのツートンカラーを採用しています。
濃いブラウンと元のベージュに近い色を組み合わせることで、落ち着いた雰囲気のツートン外壁となりました。もとの単色外壁に比べ重厚感が増し、雨漏りも解消して機能面も向上しています。カバー工法により古い外壁を撤去せずに済んだため工期も短縮でき、一石二鳥のリフォーム事例です。
どの事例も、それぞれの住まいの条件やお施主様の希望に合わせて配色や工法を工夫することで、理想的なツートン外壁を実現しています。「こんな風にイメージチェンジできるんだ!」と感じていただけたのではないでしょうか。
外壁カバー工法とは?メリットとデメリットをわかりやすく解説

最後に、事例でも登場した外壁カバー工法についてご説明します。カバー工法とは、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ね張りする工法です。「重ね張り」「カバーリング工法」とも呼ばれます。古い外壁を撤去せずそのまま活かす点が特徴で、外壁リフォームの方法の一つとして広く行われています。
外壁カバー工法のメリット
カバー工法最大のメリットは、工期が短く施工中の負担が少ないことです。撤去作業が不要な分、工事期間が短縮でき、古い外壁を剥がす騒音や廃材のゴミもほとんど出ません。ご自宅に住みながらでも工事を進めやすく、近隣への騒音・粉塵の心配も軽減されます。
また、既存の外壁の上に新しい外壁材を貼るため、二重の外壁構造になり遮音性や断熱性が向上するケースもあります(使用する素材によります)。デザイン面でもメリットは大きく、サイディングボードなど好みの外壁材を選んで貼れるため、まったく別の質感・色にイメージチェンジできます。例えばモルタル塗りの外壁を金属サイディングに変えることも可能で、まるで新築のような仕上がりを得られます。ヒビ割れや色あせが目立つ古い外壁でも、その上から覆ってしまうことで見た目も機能も一新できるのがカバー工法の魅力です。
外壁カバー工法のデメリット
一方で、カバー工法には注意すべきデメリットもあります。まず既存の建物への負荷です。外壁材を重ねる分、建物にかかる重量が増すため、構造的に耐えられるか事前診断が必要になります。特に築年数がかなり経っている住宅や、耐震性能に不安がある場合は注意が必要です。
また、下地の劣化を見落とすリスクも挙げられます。本来、外壁を剥がせば下地の防水シートや下地材の状態を直接確認できますが、カバー工法では下地を露わにしないため、内部で雨漏りや腐食が進んでいても気づきにくい可能性があります。そのため、事前の外壁診断で問題がないか十分チェックした上で施工することが大切です。
さらに、費用面では塗装より高コストになる傾向があります。既存壁を撤去しない分解体費用は抑えられますが、新たな外壁材の材料費・施工費がかかるため、一般的に再塗装よりも費用は上です(ただし既存壁の撤去・廃棄費用が不要な分、全面張り替えよりは安く済むことが多いです)。その他、外壁が二重になることで壁の厚みが増し、窓枠・ドア枠が奥まった印象になることがありますが、こちらは必要に応じてモール材を取り付けて調整できます。
このようにメリット・デメリットがありますが、外壁カバー工法は短期間で外観と機能を一新できる有力なリフォーム方法です。現在の外壁材が劣化していたりイメージを変えたい場合に検討する価値があります。費用や適応可否は住宅の状態によりますので、興味のある方は専門業者に相談してみると良いでしょう。
外壁カバー工法について少しでも気になった方は、こちらの記事も合わせてご覧ください!
外壁カバー工法の種類と特徴を解説!費用相場やメリット・デメリットもわかりやすく紹介
外壁リフォームは株式会社ジーワンテックへご相談ください
外壁のツートンカラーは、配色次第でお住まいをぐっとおしゃれに演出できる反面、選び方を誤るとチグハグな印象になってしまう可能性もあります。本記事でご紹介したメリット・デメリットや色選びのコツ、事例などを参考に、ぜひ理想のツートン外壁プランを練ってみてください。ポイントを押さえて計画すれば、「我が家らしい」素敵な外観を実現できるはずです。
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